以前友人の一人からとある本を紹介してもらいました。それがこちらです。ベストセラー「金持ち父さん」シリーズの実践編の本です。

この本に書かれている資産を増やすための手法についての概要(不動産への投資)を簡単にご紹介したいと思います。






キャッシュフロー・クワドラント:ESBI

この本ではキャッシュフロー・クワドラントという概念が提唱されています。

キャッシュフロー・クワドラントはE・S・B・Iと区切った4分割された図からなりたっています。(本来の英語クワドラント(QUADRANT)は日本語訳すると四分円(円を四等分したもの)という意味。)

 

・Eとは従業員(employee)
・Sとは自営業者(self-employee)
・Bとはビジネスオーナー(business owner)
・Iとは投資家(investor)

を表しています。

人間の社会でお金を稼ぐ方法はかならずこのE・S・B・Iの4つのなかのどれか一つです。

そして多くの人は、お給料を主な収入源としているEの「従業員」か、医者、弁護士や会計士などとして自分で働く「自営業者」=Sに属しています。

図の左側の2つのEとSのクワドラントは自分が働いた労力、もしくは自分が働いた時間に対しての対価を収入としています。

このような収入の得方をするクワドラントを「左側のクワドラント」と定義しています。

一方で、図の右側には、B(ビジネスオーナー)とI(投資家)というクワドラントが存在します。






Bクワドラントのビジネスオーナーというのはお金を稼ぐ仕組みそのものをつくりあげるような起業家ビジネスマンのことです。一番簡単な例はフランチャイズビジネスです。一度フランチャイズを作り出せば、あとはフランチャイズ権を売却し続けるだけで、自分は何も働かなくてもどんどん収入が増えていきます。

Iクワドラントというのは、お金でお金を作り出すプロの投資家のことです。

この二つのクワドラントは図の右側に属しているので「右側のクワドラント」と呼びます。

さて、右側のクワドラントは左側の収入形態とは全く違うことにお気づきになると思います。

左側二つのEとSのクワドラントは自分の時間を犠牲にして対価をもらいます。Sは自分が働いただけ給料が増えるのでまだマシですが、E、特に日本の会社におけるE=サラリーマンは働いても働かなくても、優秀でも優秀でなくても給料は対して変わりません。

それに対して、BとIのクワドラントはどれだけ自分の時間を使わないか、人の時間(OPT: Other People’s Time)を使って収入を稼ぐことにフォーカスします。

Bクワドラントの収入は、リーダーとしてうまくEやSに属する人たちに頑張ってもらい、自分は頭だけ動かすことで収入を稼ぐ仕組みを構築する働き方です。

SクワドラントとBクワドラントはどちらも起業家ではありますが、Bクワドラントの定義は自分のビジネスからずっと旅行で離れていても、戻ったときには前より収益が上がり、経営状態もよくなっているといったものです。

逆にSクワドラントは自分が働かないと成り立たないビジネスであり、一生働き続けなければなりません。

そして究極の形はIクワドラントであり、もはやお金に働かせて更なるお金を稼ぐクワドラントです。






Iクワドラントの収入は、お金が自分のために働いてくれ、お金を稼いでくれるというかたちで入ってきます。配当や利息だけで食べていけるような人達です。

キャッシュフロー・クワドラントの違いをもう少し詳しくみていくとお金のために働いている人が左側のクワドラントで、お金を自分のために働かせている人が右側のクワドラントです。

Eクワドラントは、右側のクワドラントに比べ「安定」を求めるのがEクワドラント、「プロフェッショナル」を求めるのがSクワドラント、「自由」を求めるのがBとIのクワドラントといえます。

とはいえ、この本の著者は、ある日突然右側のクワドラントになろうとするのは不可能で、やはりまずはEクワドラントになり、BとIになるための経験を積むことを提唱しています。

特にEのサラリーマンとして学ぶべきは、人を動かすこと、資本を動かすための基本スキルを得るべきと提唱しています。

最終的にIになるというのは、自分の資本でさらなる資本を稼ぐ、BSで稼ぐことです。

口で言うは易し、現実は厳しではありますが、望む望まないに関わらず日本に生きる以上は資本主義の波の中で生きなければならないことを踏まえると、この手の話についても、まずは色々と挑戦してみるべきかもしれないと感じる一冊でした。