新しい議員構成になり、6月の浦安市議会が行われました。新人議員さんも沢山いて、なかなか見応えのある議会だったのではないかと思います。

今回の2019年6月議会での注目トピックについて、総まとめしたいと思います。

なお、動画は  こちら  で配信されています。

 

総括

まず総括として、以前市議会は「三国志になった」と書きましたが、まさにその通りの印象でした。本来議会の存在意義は、市政のチェック機能ですから十分な議論が行われることは良いことだと思います。

一方で、行政側の答弁の客観的な印象ですが、なんとなく質問に対して具体的にお答えにならない印象が残ってしまう答弁でした。確定していないことは言えない、というお立場も良く分かるのも事実ですが。

それまでの背景を知らない動画を見た市民には何かを隠しているようにも見えてしまうため、今後の一般質問には、可能な限り具体的に答える形とすべきではないかと感じます。

 

浦安市内のインフラ整備について

浦安市内のこれからのインフラ整備について、いくつかの答弁がありました。特に西川議員からは市民の関心事項に対して多数の質疑がありました。

  • ベテランの西川議員からは、浦安市内のインフラ整備や地域活性化に関する質問が多数あった。主な市からの回答は以下の通り。
  • 京葉線、りんかい線の直通運転はまだ具体化されておらずペンディング
  • 国道357舞浜立体は2020年夏の運用開始がターゲット
  • 舞浜交差点の水没対策は交差する道路下に雨水貯留インフラを整備予定
  • 舞浜駅はホーム延伸により混雑対策を行う方向で引き続き検討中
  • 舞浜駅北口の行政施設、商業施設は現在状況確認を行いそれを元に検討中
  • 新人の今泉議員が主張していた浦安へのビーチ作りやボードウォーク設置については、まず不可能、という市からの見解。税金で実施することはまずあり得ない模様
  • 水野議員の「民間資金を活用したさらなる浦安の発展」の提案に対しては、内田市長より、前向き検討の答弁があった
  • 「子ども図書館」への巨額な税金投入に対して、その効果が不明であると主張し質疑を行った折本議員への質問に対しては、明確な答えはなかった。(以下、折本議員市政報告より:
    子ども図書館については、読書活動を推進すると いう市の目的のために子ども図書館をつくる必要性について聞きましたが、説得的な答弁はありませんでした。これから我が市で 17 歳以下の人口は減少し、2017 年から2030 年にかけて、元町の子供は増える一方、中町新町は減少、新町では 3分の 2 に減少します。こうしたなかで、新たな箱物の図書館を、しかも子供が減 る新町につくる意味があるのかと聞きましたが、要領を得ない答弁でした。市民の税金を 150 億円費やすこ とになった音楽ホールの二の舞にだけはならないように、引き続き当局に慎重な対応を求めます。)
  • 折本議員による新浦安駅前一等地のチャレンジショップへの答弁も、明瞭な回答はありませんでした。(以下、折本議員市政報告より:チャレンジ・ショップについては、募集の公開性が 担保されていたのか聞きましたが、わずか一件の応募 であったとのことでした。ますます疑問が深まります。駅前ロータリーに面した一等地の立地を活かし、 通常の貸店舗として貸し出せば、高い収入=市の財源 が得られるのではと聞きましたが、行政財産なのでそれはできないとの答弁でした。ただ単に用途変更すれば良い話ではないでしょうか。これからの行政運営は、ただ市民の税金を費やす、受益者負担を求めるというだけではなく、行政財産の戦略的活用による収益努力が必要ではないかと申し上げました。)
  • 日の出地区の信号未設置交差点への信号設置については、現状は難しい。時間300台の交通量が必要なところ、現状81台。

 

過去の市政の振り返り

音楽ホール、および液状化対策事業の失敗について、水野議員、廣瀬議員から質疑がありました。

  • 液状化対策事業に対する廣瀬議員からの質問においては、多数の黒塗りの開示資料が提示され、答弁を見ても意味が分かりませんでした。
  • 音楽ホールについて水野議員から質問がありましたが、こちらも不明瞭な答弁が続き、意味が分かりませんでした。

これらの点は具体的な事実を議員側で独自に入手して調べない限りは先に進まない話だと感じた議会でした。

一方で議会側も改善が必要なところはあるかと思います。新人議員さんの中には直前に答弁にあった数字とぜんぜん違う数字を復唱する人がいて、原稿棒読みではないかと疑わしい方もいたことは残念でした。

市民に透明な議会として、これからも闊達な議論が行われることを願っております。