浦安がいま真っ先に取り組むべきこととして、浦安のさらなる発展のため「観光の活性を最大化すべき」と考えています。




浦安はほとんどが埋め立てによって造成された土地であり、当初のその大きな目的は都心までとても近くて便利な場所のベッドタウンとしての位置づけが強い現状です。

もちろんその機能は今でも十分に果たしていますし、それはとても大事なことです。しかし、初期の分譲からすでに数十年と言う月日が経ち、人口動態も大きな転換期を迎えようとしています。

ある瞬間に一気に開発が進み、特定の時期に一斉に人々が流入してきた街は、最初は活気が触れていて希望に溢れているのですが、時限性のリスクを抱えています。

コンクリートでつくられた建物は非常に頑丈だとはいえ、数十年の月に勝つことはできません。同時に、そこに住む人々の人口構成も時の流れに逆らうことはできません。

シニアの方々からすれば、巨額のお金を払って建物を修繕したり、建て変えたりするよりも、自由気ままな旅行をしたりしたいと言うご要望がある事は自然な発想です。

それゆえに、この手の話は合意形成をすることが難しいのが実情です。

実際に、将来のために地盤改良を行って街の安全性を高めるための液状化対策工事が市から提案をされていましたが、各戸の負担が数百万円になるということで、結局は合意ができた地区はわずかで、むしろ出来なかったと言っても良い状況です。

今後さらに20年30年と言うスパンで物事を考えれば、今日本の地方で多発している自治問題の1つである空き家対策、高齢者の方々を十分に支援するための財源の確保といった問題が、この浦安にも起こりうることを強く意識しなければなりません。

今までの市政の延長線で物事を語っていてはだんだんとジリ貧になっていくと言う懸念を感じます。新しい浦安の在り方を作っていくと言う強い意志と信念が必要です。

少子高齢化は日本全体に関わる問題ですが、その解決は生半可なものではありません。現在浦安市では、不妊治療や子育てについて巨額の税金を投入して先進的な取り組みをしていますが、全体から見ると、大きな変化をもたらすことは難しいでしょう。

このような行政支援はもちろん大切なことであり、素晴らしい取り組みだとは思うので今後も継続して行くとして(ただし、現状は費用対効果の検証のPDCAが欠如していることは要是正)、それでやった気になって、これまでの市政は満足していたのではないかと言うことです。

抜本的に物事を解決するためには、安定的な市外からの人口流入と資本の流入が必要です。そしてそれを実現するためには、人々がここに住みたいと言う強い要望、希望を持つことが必要です。

だから浦安は「アジア屈指のリゾートシティに進化する」ことを目指すべきではないでしょうか。

浦安市が目指すべき観光活性化の在り方

内田新市長が公約に掲げた三番瀬の解放、について単なるそこに自由に入れるというレベルのものではなく、人が集い、住みたくなるような場所を作るべきです。

三番瀬をワイキキのようなビーチにする計画もあると聞きます。もしそれが実現したら、相当すごい出来事ですね。

ちなみにワイキキも、ただの田んぼと湿地でしたが、外から砂を持ってきて作った人工のビーチです!

観光活性化のためにはここまでやるか?!というものがあっても良いのです。浦安でもやれるはずです。

東京都が注力している公園等の公共施設を官民連携でレジャースポットに大改変するような取り組みを浦安市でも行うべきです。

自治体職員向けに公園活用のためのPFIセミナーも開催しれていますが、浦安市は参加しているのでしょうか。

(参考)千葉市の熊谷市長の取り組み。千葉市HPより。

浦安市のさらなる発展につながるようなきっかけはたくさんあります。SWOTで言えば、他の市よりもはるかにSやOの多い浦安市です。

ディズニーリゾート、オリンピックなど、一度浦安にきた人が、浦安の街を肌身で体験し、その素晴らしさを肌身で感じてくれた時、浦安は彼らの記憶に残ります。

そして、もう一度浦安に行きたいと言うリピート意識につながります。リピートに加えて、滞在日数が年を追って増えるようになります。

そのリピート意向がさらに強まると、実際にここに住みたいと言う定住要望に変わります。

そのようなポジティブな街づくりサイクルを実現するため、そして来訪した人々の心に浦安を良い記憶として残し続けてもらうためには、来訪者に対する徹底したおもてなしの心を、浦安全体として伝えていく必要があります。

それはまさに浦安市民一人一人の心の持ち方に起因してきます。浦安市民全員が同じ意識を持って、来訪者に接していく必要があります。その意識を醸成するには、浦安市は自らのアイデンティティーを明確に定義し、全ての市民と価値観を共有していく必要があるのではないでしょうか。

だから「浦安を世界屈指の観光都市にする」という明確なスローガンをリーダーが明確に掲げる事が、数十年後まで視野に入れた浦安の未来につながることになるのではないでしょうか。