イトーヨーカドー食品館 新浦安店のイトーヨーカドーのロゴの上にスターツ社のロゴが取り付けられました。
暗闇の中で青くスターツ社のロゴが光り輝いています。
7月末をもってこの建物は森トラストリートからスターツ社に売却が完了しました。
新聞報道や市議会の中でスターツ社が購入したということはだいぶ前から知られていましたが、売買の両者からはスターツ社の社名を明かすプレスリリースは出ていないようです。
東証の適時開示のルールから言えば、当取引は適時開示対象外の軽微な取引とは言えない金額だと思うので、本来であればスターツ社から適時開示が出て来るはずと思っていました。
しかしスターツ社のウェブを見る限り、適時開示はまだ行われていないようです。
今回のロゴの建物への掲示の意味は?
そのような状況下において、突然イトーヨーカドーのロゴの上にスターツさんのロゴが出てきた訳ですから、正直なところ驚きです。
スターツさんは一体何の為にこのロゴを取り付けられたのか、いくつかの仮説を考えてみました。
① 純粋な自社名の広告宣伝
とりあえず自社のビルになった訳ですが、少なくとも年内はあまりキャッシュフローを生まない為、少なくともとても目立つように自社名を街に向かって宣伝するためにこのロゴを取り付けられたのかもしれません。
確かに特に夜はとても目立つサイネージです。
② イトーヨーカドー再開を支え地域を支えたのは自社であるという地域住民へのメッセージ
何らかの理由でプレスリリースが出来ない為、またはしない方針の為、せめて地域住民にはスターツ社の協力でイトーヨーカドーは再開できたということを暗に伝えたいというスターツ社のメッセージがこのロゴには秘められているのかもしれません。
③ クオン新浦安の販促の意味合い
クオン新浦安の販売センターからも良く見える位置にロゴは取り付けられました。この地域にコミットし、支えているのはスターツ社であるという印象を、販売センター来場者はサブリミナル的に感じ取る効果を生むかもしれません。
いずれにしても、「スターツ社、ここにあり!!」という非常に目立つ看板であり、新浦安に対するスターツ社のコミットメントが伺える今回のロゴ取り付けではないかと思います。創業の地江戸川区の隣の浦安市の為、特別な感情をお持ちなのかもしれません。
新しい建築物についてはまだ公式な発表はありませんが、このコミットメント感からすれば、地域の希望の光となるような建築物として頂けるのかもしれません。
東洋経済からの取材に対しては、「思惑だけを先行させるのは良くない」ということで、コメントは控えられたとのことです。
新浦安の南側地域はイトーヨーカドーの撤退決定に伴い人口一人当たりの徒歩圏内の商業施設の不足度合い、特に飲食関連の不足度合いは、統計データより試算をすると全国ワーストクラスです。
現時点のプランでは小規模な路面店を除いて高層マンションになる可能性が濃厚ですが、このようなの地域課題についてもご念頭に置いて頂き、そのソリューションについても是非設計時に複合的にご検討を頂きたいと願っています。