浦安市の新町地区にはまだたくさんの信号未設置の交差点があります。通学路も含まれており、早急の対策が必要であると地域からは陳情が上がっていますが、信号設置要望数は多く、交通量が規定(時間あたり300台通過が目安)に達しないと設置はされません。




浦安市日の出6〜8丁目あたりの信号未設置交差点の交通量はまだ基準の半数程度しかないため、信号の設置はまだまだ先になるでしょう。

とはいえ、現実に事故が発生しており、なんとかしなければなりません。

幸い死亡事故は起きていませんが、いつ起きてもおかしくない状況です。

これは昨年の市長選期間に起きた事故です。

問題の本質は、信号設置の意思決定者と予算権者が浦安市ではなく県であり、公安委員会であるということです。

信号の設置を目的とする場合、浦安市は自ら手当てする行政権限がなく、解決は先送りとなってしまいます。

何か解決できる方法はないのでしょうか。



信号設置は県の管轄ですが、道路は市道であり、浦安市が自らの予算で管理運営しています。

一方で、交通指示に関する標識や白線は県(県警)の管轄です。

道路を少しいじることで信号と同じかそれ以上の効果を上げる方法があります。

それはヨーロッパを中心に活用され、日本でも徐々に普及する「ラウンドアバウト」の導入です。

道路交通法の改正により、2014年9月1日に「環状交差点における車両等の特例に関する規定の整備」が施行されました。

環状交差点は「ラウンドアバウト」とも呼ばれ、信号機のない円形交差点の一種です。円形交差点については、欧米諸国の道路を走行したことのある方や映像などでご覧になったことのある方も多いかと思います。一般に、円形状の環道を指示された一方方向にのみ通行するものが円形交差点ですが、環状交差点はさらに安全性やスムーズな交通の流れを実現するために考案されたものです。

環状交差点の概要は以下の3点になります。

・円形の平面交差のうち、環道の交通が優先されるもの
・環道の交通が時計回りの一方通行。信号や一時停止の規制を受けない
・車は徐行で環道に進入。環道に通行車両がなければ一時停止なしに進入可能

環状交差点は従来の交差点と違って出合い頭の事故が起きにくく、重大事故の発生割合が減少するとされており、また、信号機がないため災害時の停電などの影響を受けにくいという利点もあります。

災害対策にも効果を発揮するラウンドアバウトですが、導入するにはそれなりの道幅が必要です。

しかし、新浦安地区の広く整備された道路網であれば十分に導入可能であり、小型のものであれば数日、または一日で整備できてしまいます。

出所:国土交通省HP

ラウンドアバウトであれば、道路の軽微な工事ですから、浦安市の予算で十分に対応可能です。ミニランナバウトであれば、信号に比べたらはるかに安い予算で工事が可能でしょう。

県警側としても国の指針があるので、信号ではなく標識と白線代金だけで済むラウンドアバウトであれば、信号の代わりにラウンドアバウトを設置することに賛同していただける可能性も高まるのではないでしょうか。

信号がない交差点にはラウンドアバウトを設置し、また、シンボルロードの南端の交差点のようなターミナル交差点ではその先がロータリーなのですから、信号を撤去してラウンドアバウトにすることで信号待ちも無くなります。

ランナバウトにすることで必ず車は減速しますので、重大事故も無くなります。

先端都市の浦安として、市街地内型ミニラウンドアバウトの導入のデファクトスタンダードを作ってはいかがでしょうか。