浦安市はたびたび液状化が発生した場所という形でメディア等で煽り記事が出たら、ネット上で揶揄されることがあります。ただ、正しい情報もあれば、煽り記事のように見えるものも多々あります。

今回の記事では、浦安市の液状化リスクについて事実ベースでそのリスクについて振り返って考えてみたいと思います。

 

震災時に何が起きたのか?

まず建物への影響ですが、以下の通り一部の戸建ての被災であり、マンションは影響はありませんでした。

(出所は全て浦安市開示情報)

ご覧の通り、住宅地域に茶色はほとんどなく、新浦安海側は真っ白である通り被害はありませんでした。

ただ、地盤沈下が起こり、マンションのように支持層まで杭を打っている建物は地面との間に段差ができたため、スロープなどが取り付けられました。

今のニューコスト新浦安の入り口のスロープは、震災前にはありませんでした。

生活に影響のあるダメージがあったのは主にライフラインでした。

  • 下水管周辺の土砂が液状化したことにより、管路、マンホー ル、ます、取付管、宅内排水管・雨水管に被害が発生。下水道(汚水)の被害は中町・新町に集中し、新町のマンホールの浮上被害は、歩道部に設置されたマンホールに集中している。下水道(雨水)の被害は、中町に集中
  • 中町、新町を中心に607箇所で上水漏水が発生。中町、新町で最大33,000世帯が供用制限(3月16日) 4月6日に供用制限が全域解除
  • ガス管継手部の損傷箇所からの土砂流入により、供給支障 が発生し、8,631戸が供給停止。3月30日に供用制限が全域解除

基本的にあれだけの被害の大震災でしたが、1ヶ月ほどで元の生活に戻っています。一時的には不便になりましたが、すぐに元に戻っています。

また、震災直後でもケイヨーD2より南側は一切液状化はしていません。これは埋め立ての時期、工法、工事業者が違ったからかもしれませんが、新町の海側の地区は液状化していません。

具体的には、パークシティ新浦安、大江戸温泉、アイルズ、三井ガーデンホテルなどの周辺は液状化はしませんでた。

そして最後まで震災の影響が残ったのは、意外にも交通渋滞でした。

震災によりライフラインがやられたことにより、同じことを繰り返さないために道路を掘り返してライフラインを耐震継ぎ手に変更しました。またシンボルロードにはコンクリートを混ぜ込むことで液状化しないような対策が練られました。この工事が一年くらい続いたため、当時は駅まで大渋滞になっていました。

次にまた同じような液状化が起きてもこの対策により、相当程度耐えられるものと想定されます。同じレベルの揺れには耐えられる想定です。

総合公園の岸壁は東日本大震災をきっかけに、大掛かりな新築に等しい補修を行なっています。単なる護岸ですが、セーブコンポーザーによる地盤改良まで行われており、文字通り鉄壁の守りとも言えます。

さらに海側に行くほど、造成時期が新しく海抜が高くなるため、浦安は津波には強い地勢となっています。ただし、陸の孤島になることが想定されるため、2〜3日の非常食をストックしておくことが重要でしょう。

また総合公園から海を眺めれば対岸にはすぐ千葉県の陸が見えるように浦安は東京湾の奥まった地域にあり、そもそも津波がくるリスクも低い場所です。

浦安の不動産のトレンド

本来であれば上記のように対応可能なリスクであるはずなのですが、メディア等の煽りにより不動産価格は下落しました。

例えば、今9000万から1億円で販売されていたアイルズも、震災後は7000万円程度でした。

新浦安であれば100平米のマンションが5000万円くらいで買えます。都心の半額です。

しかし、東京まではほんの20分という地の利です。

震災で落ちた価格もすでに元に戻っており、やはり利便性から不動産の価値も維持されることが示されています。

山手線エリアではないのに、資産性も高めの不動産という稀な不動産市場が浦安にはあります。

そのあたりを念頭に新浦安への移住や住宅購入をご検討頂くと良いと思います。