塾があまりない地方の公立学校とは違い、
都心部の公立学校は塾があるからという理由かは分かりませんが、一般的には文部省の定めた教科書通りで、どちらかというと苦手な生徒にさんに合わせたスピードで授業が進められていきます。
そんな中、浦安市では公立学校でも新しい取り組みを行なっているようです。
浦安市が取り組んでいることは、習熟度に合わせた丁寧な教育、そしてICTを活用した教育です。
以前eSports(=ゲーム)がICT教育のきっかけになるという話もありましたが、さすがにこれは少し無理やりなロジックかもしれません。
しかし、学校におけるデバイスを活用した授業は、正真正銘のICT教育でしょう。
習熟度別のクラス制を導入
浦安市内の小学校では、先生の裁量により、特定の教科では習熟度別のクラスが取り入れられています。
生徒によって得意、不得意や好き、嫌いもあるのは当然で、それを十把一絡げにして授業を進めるというのは、これだけカスタマイゼーションが進んだ現代からすると些か古いかもしれません。
しかしながら、生徒間の学力に大きな差がつくのは良くないという理由からなのか、何故か勉強が得意な生徒のさらなる伸びを抑え込みたいという意識を持つ先生がいることもあるようで、一般的には公立学校ではそのような授業スタイルをとっているところはそんなに多くはありません。
しかし浦安市ではそれを革新的に、教科によっては習熟度別の授業方針を取り入れています。
実際の授業は?
生徒の自己の希望と、過去の学力テスト結果に応じて習熟度別にクラス分けをして授業が行われています。
確かに受験勉強や公文などでどんどん先取り予習している生徒さんからすれば、文部省指定の教科書やテストでは少し物足りないかもしれません。
そんな中で、例えば上の方の習熟度クラスの生徒には中学の受験問題を解かせてみたり、時にはかなり頭を捻って考える問題を解かせてみる、タブレットを使った個人個人の進捗に合わせた学習を行うなどの取り組みが浦安市では行われています。
生徒もチャレンジしたい気持ちや、難しい問題を解けた時の喜びを味わうことができ、まさにこれぞ教育という現場と言えます。
仕事でもそうですが、自分の限界の110%〜120%の難易度のものに取り組んだ時に、人は大きく成長するものです。
コストと手間をかけてこのような取り組みを行う浦安市教育行政は先進的といえます。
関係者の反応は?
この取り組みは、生徒や親御さんからの反応は総じて良いようです。
塾に行っている生徒からすると、もっと難しい問題にチャレンジしたいという気持ちが強いでしょうから、このような取り組みにより、学校が好きなだけ学べる場所になります。
逆にある科目が苦手な生徒さんからすると、丁寧にゆっくり学校で教えてもらうことで、その教科を好きになるきっかけにもなるでしょう。
そのような各生徒1人1人のニーズを満たしてくれる浦安市のこの取り組みは素晴らしい革新的な取り組みであると言えます。
一方で、一部の教師が、個人的な価値観で反対をしたり、学校で難しい問題を解こうとしている生徒に、やめるように指導することがあるというお話もあります。
そういう先生の方々は、日本の未来の芽を潰そうとしているのでしょうか。もしくは何か複雑な事情があるのでしょうか。
いずれにしても、このような大きな教育に関する大方針については、先生の主観ではなく、公務員として、大方針に則った一貫した発言、対応を先生は生徒に示すべきかもしれません。
クラスを分けるほどより多くの教育コストはかかりますが、いずれにしても浦安市のこのような公立教育への取り組みは、これからも大切にしさらに発展させていきたいものです。
教育レベルの高い自治体の魅力は高まり、そこに住みたいというニーズも高まり、税収や街の活性化など様々な点での相乗効果にも期待できるようになります。