「Relay(リレイ)」という、アメリカのSavioke社によって開発された自動デリバリーロボットをご存知でしょうか。

サビオークは、西海岸シリコンバレーに拠点を置く、自律走行型の配達ロボットの開発を行うロボット・スタートアップ(ベンチャー企業のこと)で、2013年に設立された会社です。

 

2014年に販売開始されたリレイは、アメリカを中心にホテル・オフィスなどに幅広く導入されている。IHGなど大手のホテルもすでに導入しています。

すでに西海岸では実サービスとして、大活躍しています。

リレイは上面の蓋を開けることができ、そこに26cm×22cmx深さ37cmの格納スペースが用意されています。ここにお客さまから依頼のあった品やギフトなどを入れ、後は自動で客室まで届けるロボットです。

上前面には7インチのタッチディスプレイが付いており、ここで操作を行うことができます。顧客調査にも使用可能です。

エレベーターの待ち時間には、現在エレベーターを待っていることを伝える文言が表示されます。

Relayは、記憶させた施設のマップをもとに移動しつつ、常にレーザーセンサーやカメラを活用し、お客さんと廊下ですれ違う際などは自動で検知し、自動で避けて通ります。

Relayは、無線による通信で自身でエレベーターを使って移動することができます。

フロントにリクエストが入った商品はフロントから自動でリレイがエレベーターに乗って客室まで届けるのです。

 

Relayの商業活用における動きは以下の通りです。

①ゲストからのリクエストを受け付け

②充電スポットからフロント横まで移動

③ホテルスタッフが依頼された品、例えばアメニティを入れて部屋番号を入力

④するとRelayがエレベーターを通信で操作し、客室まで自律運搬

⑤部屋前に着くと内線を自動でかけて、お客さまがドアを開けて出ると、リレイの可愛い声で部屋の前にいるよ、と連絡

⑥内線電話で到着通知を送りゲストがドアを開けるとそれを感知して蓋を自動オープン

⑦物が取り出されると蓋を閉じて、その後サービスアンケートなどのお客さまとのインタラクションをした後に、また自動で充電スポットへと戻る

ホテルスタッフはゲストからリクエストを受け付けた後、Relayにものを入れて部屋番号を押すだけで、フロントから動かずにものを部屋まで届けることができるようになります。

ホテル人材が不足する社会問題の解決、また、深夜の女性スタッフの安全確保のためにもとても貴重な未来的ソリューションです。

このサビオークにはNECやリクルートなども出資しており、日本との親和性も高いスタートアップです。品川プリンスでも実験導入されています。

これからの時代は、ロボットができることはロボットに任せ、人は人間にしかできないよりクリエイティブな仕事に集中するような棲み分けになっていくことでしょう。そんな時代は間違いなく直ぐにきます。

ルールに則り物事を進めたり、機械を操縦することなどは早ければ5年前後で完全にロボット/AIに置き換わるでしょう。例えば車の運転でも事故や不具合を想定したら人間の方が対応が確実・・という人もいますが、ロボットとは比較にならないケース数を瞬時にメモリから呼び起こし、対応する能力が機械にはあります。開発途中はたしかに微妙ですが、ある一定の壁を超えた途端に一気に物事は変わるはずです。しかも、ロボットは残業や働きすぎというリスクがゼロですから。

CDがオンライン配信に、ガラケーがスマホに壊滅させられた前後に似ているかもしれません。

これからの時代を生き抜くには人間にしかできない「創造性」の発揮が不可欠になります。

ホテル大国・浦安市の在り方

ところで、都内全体で10万室+のホテルに対し、浦安市だけで1万室を超えるホテル王国でもあります。

浦安市でこのようなハイテクを活用したホテル活性化の取り組みは、ホテル大国浦安市にはもってこいです。

例えば、市の助成制度などを創設し、ホテル事業な活性化を推進していくことによる浦安市の「未来化」の促進は、継続的な浦安市の発展のための一案として、考えてみても良いのではないでしょうか。

誰にでもできる仕事は、これからはロボットやAIに置き換わる時代が必ずきます。しかも、あっという間にきます。

半導体の開発に見られるように、テクノロジーの進化はエクスポネンシャル(指数関数的)です。

ここに着いていくか、はたまた取り残され、置いていかれて消えていくのかは、まさに今の舵取りによって決まります。

浦安市の未来の方向性

シティプロモーションやオリンピック対応についてはかねてより市政でも議論になっていますが、こう言う革新的取り組みを浦安市として支援していき、浦安市に泊まりたい!と思ってもらえるような取り組みを積み重ねるようなことが、真のシティプロモーションにつながるという考え方もあって良いのではないでしょうか。

広告を打つとか、どこかでPRというのは誰でも思いつきますし、お金を払えば誰でもにできます。効果も僅かです。当たり前すぎて拡散しませんから。

それこそAIで自動再生した動画でタダみたいな料金でも実行できるでしょう。

他の地域には出来ない、浦安市にしかできないイノベーションを探し、それを官民連携で実行し、浦安市が世界有数の夢と希望に溢れた都市になることを目指すという都市戦略を考えてみるのは面白いかもしれません。