オリンピック時の人の往来やイベント時の大量の人の往来時に、歩行者と自転車の交通事故を防ぐために、東京都の豊洲・有明地区では徹底した工夫がなされています。
今回はその豊洲・有明地区の紹介とともに、浦安市がどうあるべきかについて考えます。
豊洲有明地区の自転車通行帯
豊洲、有明地区では自転車と歩行者の往来を徹底して分離し、また自転車に対しても左側通行を遵守することを促すようなインフラ整備が完了しています。
百聞は一見にしかず、ということで以下をご覧ください。
このように歩行者通行帯と自転車通行帯を柵で仕切り、自転車通行帯には左側通行を支持する明確なセンターラインと矢印を書くことで、自転車利用者は自ずと左側通行を守ります。
これにより自転車同士の正面衝突も防げますし、円滑な自転車通行が実現できます。
そして人と自転車の衝突もこの柵で防止されているわけです。
この地区の整備がすごいところは、道路交通法の標識をしっかりと設置し、歩行者が自転車通行帯を走ることを原則不可と明示しているところです。
この話ではバス停や道幅が細いところでは出来ないじゃないか?!と反論を受けることがありますが、豊洲有明では以下のようになっています。
このように100%整備する必要はなく全路線の80%でも、もしくは交通が集中する駅に近い一キロ程度を整備するだけでも事故防止効果は非常に大きいと言えます。
都内では自転車シェア事業も急激に利用が拡大しており、このようなインフラ整備をしっかりやることは安全確保の観点で非常に良い行政業務だと言えます。
浦安の現状を振り返る
浦安市内のシンボルロードの現状は以下の通りです。
ご覧の通り、自転車通行帯を整備しているようで、通勤時間帯には歩行者と人が織り混ざり、若い人ほど自転車を飛ばし、いつぶつかってもおかしくない危険な状況です。
正直、工事完了直後から、どうしてこんな中途半端に?!と思っていましたが、ほかの地域と比べるとその差は歴然です。
シンボルロードの歩道では、人は自転車通行帯に入りますし、自転車も正面衝突しそうになったり歩行者通行帯には入らざるを得ない場合もあります。
シンボルロードの歩道には豊洲有明のような十分な幅員があります。本来は豊洲のような工夫ができたはずなのです。
今後の新しい浦安の為を考えると、まさに豊洲のように、
・歩行者と自転車を柵で分離
・自転車通行帯にはセンターラインを引く
・自転車通行帯には左側通行を明示
の改良を是非とも県警、浦安市さんにはすぐにご検討頂きたいと思います。特に駅付近の一キロ区間だけでも良いので、早期の整備をお願いしたいところです。
また、都内では歩道が狭いところには、徹底して道路の端に自転車通行帯マークを設置しました。第一京浜などの大型道路でも自転車は必ず歩道、というスタンスです。
こちらのリンクにあります通り(6/27などの一般質問にある通り)、浦安市議会でも新浦安北側の若潮通りでの歩行者、自転車の事故が問題になっています。
豊洲のような歩行者道路整備ができるまでは、道路交通法に則り、自転車が道路側を安全に走れるように、印字やポール設置をしても良いかもしれません。
浦安市にもオリンピック時やラグビーワールドカップ時には大量の人が来ますし、すでに人口17万の浦安市には常に滞在人口は25万人を超えています。
今後新浦安に沢山のホテルができ、新しい学校や住宅ができることからも、歩行者や自転車が安心して事故なく移動できる街づくりに、今すぐ取り組むべきではないでしょうか。
人の命に関わる事項ですので、これは待った無しで取り組むべき地域の課題ではないでしょうか。