新浦安のど真ん中に東西に広大な空き地がベルト状につながっています。

第二湾岸道路建設のための道路用地です。一部暫定的に利用はされていますが、いつでも工事が開始できるように軽微な建築物のみとなっています。

この第二湾岸道路は結局のところ、どうなるのでしょうか?

今後、本当に整備されるのでしょうか?

 

 

 

第二湾岸道路とは

第二湾岸道路計画とは、首都高湾岸線を含む現在の湾岸道路の交通容量が不足することが予見されるため、それに並行して海側にもう1本道路を整備する道路計画を指します。

東海JCT(大井埠頭)から、千葉港までより臨海部を高規格道路で結ぶ計画です。すでに共用している東京ゲートブリッジも、元々はこの第二湾岸道路の一部となる予定でした。

第二東京湾岸道路計画図

国土交通省においても上記の通り、明確に計画は存在している道路となりますが、三番瀬の環境保全の観点等々からまだ具体的な事業化は行われておりません。

 

最新の行政の方針

千葉県の県議会でも第二湾岸の必要性を訴える議員の声が多数あります。

今年度に発表された千葉県の「道路整備プログラム」にも、第二湾岸道路については、以下の通り重要な計画として定義されています。

 

 

 

※1 重要路線であり、順次、計画の具体化、着手が必要な路線。

オリンピックの開催、そして海浜幕張を中心とした湾岸部のさらなる開発促進を背景に、行政としては計画の事業化を進めたいと考えていると思われます。

 

結局のところ整備されるのか?

国も県も基本的に進めたいと考えている計画ですし、実際に湾岸道路と首都高のキャパシティを考えても必要性のある道路であることは間違いないでしょう。

実現に向けた障壁は主に3つあります。

課題1) 建設予算の確保

課題2) 周辺住民の理解

課題3) 三番瀬環境保全問題

これらの3つがクリアされれば、どこかのタイミングで一気に話が進む可能性はあり得るでしょう。

まず1点目ですが、計画では高速道路、すなわち有料道路として建設される予定であることを踏まえると、一定程度は利用者負担とすることができます。

加えて、マレーシアの災害対策スマートトンネルのような機能(洪水や高潮時に貯水槽の機能を持つ)で三番瀬の地下をくぐらせることができれば、防災予算をつけることもできるかもしれません。

今年、新天皇になられる皇太子さまもマレーシアのスマートトンネルは現地視察にまで行かれています。

2点目の地域住民の理解についてですが、357のような地表を大型トラックがバンバン走るような状況が想定される場合には、周辺住民から大反対が起こるでしょう。

そのため、第二湾岸道路は地下方式となる可能性が高いものと推察されます。

そして三番瀬については環境影響が軽微な地下20〜30メートルをシールド工法で掘り進められるのではないかと思われます。

地下方式であればコストはかかりますが、環境保全の問題もクリアできます。かつ、シールド工法であれば、かつてはどの巨額費用はかからない技術革新がすでに実現しています。

いきなりの首都高との連結は難しいと思われる為、舞浜を入り口として、地下トンネルのまま船橋市高瀬までをつなぐようなルートになるのかもしれません。

勝手な推定ですが、このような地下有料道路になるかもしれません。

阪神高速ではまさに第二湾岸道路に類する道路の建設が確定しました。

オリンピックを控えた東京、千葉エリアで、大幅なデイタイムの値上げを本格検討している首都高もこのまま終わるわけは無いように思います。