今週、浦安市内でeSportsの大会が行われました。
浦安市も協賛し、市長も現場を訪れていました。
徐々に聞くようになった「eSports」とはなにか、そしてその良い面、悪い面についてご紹介したいと思います。
eSportsとはなにか?
eSportsとはelectric Sportsの略語です。分かりやすく言えば、ゲームです。
家で皆さんが楽しんでいるあのゲームを、本気で賞金をかけて世界中で戦う取り組みを我々はeSportsと呼んでいます。
ゲームとしては、主にシューティング系やリアルタイム戦略ゲームを中心としたものになっています。たかがゲームと思われるかもしれませんが、例えば今一番流行りのFortNiteでは、賞金総額110億円などと言うタイトルマッチが行われています。
eSports の戦いぶりをブロードキャスト配信するTwitchはアマゾンになんと1000億円で買収されています。
使用するコンテンツ自体はゲームですが、そのブロードキャストやイベントが大きな産業となっており、世界中で人気タイトルのマッチイベントが盛んに行われています。
eSportsの恩恵
高校生のお子さんを持つ親御さんが、果たしてこのeSportsに対して、どのような感情を抱くのでしょうか。
表面的に考えると、学校行って部活と称してゲームをしまくるなどふざけるなー、と言われそうです。
しかし、eSports先進国では以下のような意見もあり、一概に悪いとは言えない、むしろ良い面の方が多いと言う意見も少なくありません。
・そもそも高校生の70%は今すでにゲームをしている
・身体能力が理由でチームプレイの野球やサッカーなどができなかった子供が、eSportsで仲間と共に戦う経験を通じて、チーム力や戦略立案能力を育てることができる
・単にゲームの良し悪しのみならず、パソコンの改造などもゲーム結果に影響を与えるため、コンピュータサイエンスの理解にもつながる
このように体は動かしてはいないものの、スポーツから学べることは、eSportsを通じて、より多く学べるのではないか、という意見です。
特にチームワークや戦略性を育てる、と言うポジティブ意見が多いのも事実です。
アメリカでは、昨年、NFHS(全米の高校協会。全てのスポーツクラブのルール制定などを担う機関)が、スタートアップと組んで、eSportsの各学校での公式クラブ化に乗り出しました。
日本よりだいぶ進んでいますね。
eSportsの懸念点はないの?
一方で懸念点はないのかと言うと、やはり存在します。
まずゲームによる悪影響です。例えばフライトシュミレーターをやりすぎたオタクゲーマーがハイジャックを起こしたり、ゲームに影響を受けて乱射を起こしてしまう悲惨な事件も起きています。
eSportsの特性上、対戦型となっていますので、戦争物や相手を倒すゲームに人気が集まっています。これに今まで以上にどっぷりハマることで、変な影響を受けてしまうことも考えられます。
前述のNFHSの高校クラブ化推進においては、このリスクを排除するために、暴力的なコンテンツは不可、となっています。
またeSportsがスケールする背景に、大型イベント、賭け事化があります。
大きな賞金や、掛け金が動く産業のため、法整備が不可欠です。日本ではまだこの辺りはグレーなところも多いように思います。ここは今後IR法案などと共に議論が必要かもしれません。
また、外形的には結局はパソコンの前でゲームしまくっていることには変わりないので、育ち盛りの子供達の体には、もしかしたら悪影響があるのかもしれません。
ゲーム中毒は社会問題にもなっていますので、そうならない社会的な仕組み作りが不可欠でしょう。
以上、簡単にeSports業界をレビューしましたが、纏めてみるとeSportsは世界的に大きなうねりを作っているところではあります。
しかしながら、上記のような良し悪し両面はまだ整理しきれていないので、ほどほどに距離を取りながらライトタッチで関与してみるくらいがちょうど良いのではないかと思います。