既に2018年度の予算に計上されています三番瀬環境観察施設(仮)ですが、以下の設計で現在建設に向けたプロセスが浦安市によって進められています。
今後建設会社が確定した後には近隣住民にも説明会が行われるものと思われます。
それでは施設の詳細を見ていきましょう。
三番瀬環境観察施設(仮)の施設詳細
三番瀬環境観察施設は以下のような施設概要になります。
・敷地面積 1954㎡
・建築面積 179㎡
・一階床面積 172㎡
・二階床面積 96㎡
一階部分が二階に比べて広いのは、エントランスホール部分が吹き抜けになるためです。
そして気になる建物・施設のファンクションとしては以下のものが設置されます。
・エントランス(展示コーナー、40㎡)
・受付・ホール(22㎡)
・事務室
・授乳室
・多機能便所
・男子便所(大x1、小x2)
・女子便所(3基)
・足洗・手洗い場
・シャワー室(男女それぞれ1基)
・倉庫
・2階サンルーム(18㎡)
・2階オープンテラス(32㎡)
・2階多目的室A(17㎡)
・2階多目的室B(31㎡)
・エレベーター・階段
・自販機2台
・駐車場(7台分)
・駐輪場
・芝生庭園
・舗装広場
それではまず、建物の外観を見てみます。
(出所:浦安市。以下同じ)
海辺をイメージしたようなたてものなっており、二階部分がオープンテラスとなっています。7席ほどのこじんまりしたオープンテラスです。
次に、施設の配置図です。
道路側から駐車場にアプローチする入り口が作られる予定です。
建物は海側に面して作られ、公園側には庭園が造られます。
そして1階、2階の図面は以下の通りとなります。
1階図面
2階図面
コンパクトな設計の建物となります。
※なお、現時点の設計案であり、建築時に変更となる可能性があります。
また、建物周りの計画も発表されました。
三番瀬環境観察施設周りの土地開発概要
三番瀬環境観察施設を中心に、噴水広場、護岸へのアクセススロープ、農園、ビオトープ(今の中途半端なビオトープを散策できるように大々的に改造)が予定されています。
(出所:浦安市)
今後の活用事例と今後の地域懸案事項
せっかくの海辺の一等地なので、このまま空き地にしておくのはあまりにも勿体ないでしょう。
今年度中には新しい賑わい施設ができることは嬉しいことです。ただし、敷地の大きさに比べて予想以上に小さい建物であるのは、将来のニーズ分析を経たあとの増改築の布石なのか、現状のコスト節約なのかは分かりません。いずれにしても、この施設の広場やテラスが地域の憩いの場になっていくことを願うばかりです。
二階部分の多目的室や、ロビー部分のスペースはあまり地域にとって大きなを持たない勿体ない空間になる可能性があります。
ここの場所は賃料を低めに抑えつつ、売上の数パーセントを成功報酬としてもらうようなスキームで、民間資本と民間経営により活性化するようなスキームは検討すべきではないでしょうか。
例えばスタバやタリーズなどのコーヒーショップの誘致、民間事業者に事業リスクや設備投資を担ってもらう代わりに収入も基本的に民間が取れるようなスキームとすれば、何か素晴らしい提案が出てくるかもしれません。コーヒーショップ程度ならば充分運営可能な広さはあります。
単なる多目的室としてほとんどの日程を空き部屋にしておくのは、血税が勿体ないように思います。
また、今後の検討事項として、治安の健全性の維持と三番瀬の護岸開放があります。
ここは十分な留意が必要かもしれません。
まず治安ですが、総合公園のシンボルロードの先端部には夜中に人がたまっていることがあります。同様に、この施設の駐車場に夜中に人がたまってしまうようなことがないように、適切な運用の検討が必要でしょう。(浦安市さんもすでに考えられているとは思いますが)
また、高洲の開放護岸ではバーベキュー等でのごみの放置やバイク等の立ち入りも散見され、安全への心配もあります。三番瀬緑道にはバイクが入れないように都立公園などに設置されているバイク止めを入り口に設置するなどの工夫が必要です。
また、三番瀬の開放に関してですが、アプローチをつくるために地域を守る護岸・堤防を切ってしまうことには、津波のリスクを高めることになるのではないかと心配されることでしょう。安全や災害対策は浦安にとっての最優先事項です。明海にある護岸の高さまでのスロープと同じ形でスロープデッキを設置して、向こう側に渡れるようにする計画のようですので、今の防潮堤は守られるようです。
いずれにしても新しい地域活性化の拠点ができることを、地域全体で盛り上げていけたらと思います。