クオン新浦安は「第一種低層住居専用地域」に建設が進められています。



第一種低層住居専用地域の主な特徴は以下の通り。

  • 第一種低層住居専用地域は、高さが10m(もしくは12m)(=絶対高さ制限)に制限されているため低層住宅、主に戸建エリアの街並みになることが想定されている。
  • マンションも建てられるが、前述の通り高さの制限があり、これは守らないといけない。そうなると通常は3階建ぐらいの高さしか建てられない。
  • 建ぺい率・容積率などの制限内容が非常に厳しく、外壁後退の制限もあるため、隣地にギリギリまで建物が建てられているようなことはなく、庭や駐車場2台分取れるような広い敷地に、ゆったりとした2階建の戸建てがつくられることが想定された地域である。

このように本来は戸建てが想定され、かつ高さも12m以下の区域であるため、これは法律ですので絶対に守らないといけません。

しかし、クオン新浦安は4階建ての建築物となる。コンクリートの厚さも屋根も2重床の隙間もすべて含めて12mとなるため、単純に割り算すると3mいかにすべてを押し込まないといけません。そうなると天井高は大人なら手が届くくらいの高さになってしまいます。

高級マンションでまさかそんな造りにするはずはなく、そこはよくある工夫が行われます。

それは周りの土地をかさ上げして、高さの基準値を上にあげる方法です。

その分一階部分は半分くらい(通常1メートル)が地面の下にもぐることになります。ただし地面といっても造成した地面の下ですので、海抜がさがる心配はありません。つまり大雨での浸水などは心配ありません。

新浦安でも同じ造りのマンションがあります。最近の建物でいうとマリナテラス新浦安以下の写真を見てもらうと一目瞭然ですが、こんな感じで庭が1mくらい1階の床よりも高い部分にあります。

これは法律で定められていることなので、4階建てはあきらめて3階以下の建築物にするか、このような半地下構造にするしかありません。マリナテラス新浦安がまったく同じ考え方で作られた低層マンションである。マリナテラス新浦安の1階部分を見ておけば、クオンの一階の様子もイメージがつきやすいと思います。この方式は比較的よくある手法です。

 

他物件事例を見ると、1階はおそらく2階以上よりもかなりディスカウントされるでしょう。予備価格発表では2階以上の部分しか値段は出ていません。

1階は日当たりの観点、湿度の観点から、建物や物件のグレードは他と変わらなくてもディスカウントした価格設定になるでしょう。購入検討者はこのあたりも踏まえて、検討すると宜しいかと思います。

そして、前例から言えば1階部分はお値段が他の階に比べお得ため、まず最初に売り切れる傾向にありまさ。中古価格もデメリットがあるかというと、実際はそうでもありません。

本来この高さ規制は近隣住民への日陰への配慮から設定されたものです。

クオン新浦安については周りに住居はないので、近隣地域問題になることはまずありません。都心部の同じような造りの場合は、周辺住民から違法嵩上げでないかというもめごとになる話もありますが、ここではまず大丈夫でしょう。

こうやって書くと少々ネガティブにとらえる方もいるかもしれませんが、このような工夫をして総戸数を多くしないと、すべての住居が億超えなんて話にもなってしまうので、このようにすることが消費者のメリットになっていることも忘れてはいけない点です。