2019年に完成予定の日本初のハイアットプレイスの工事現場において、いよいよ躯体の鉄骨が組み上げ始められました。
了徳寺学園とアートグレイスの間の土地に、日本でははじめての導入となるハイアットプレイスが建設中です。
今回はこのハイアットプレイス東京ベイについて、じっくり考察してみたいと思います!
ハイアットプレイスのコンセプト
ハイアットプレイスは北米を中心に展開されているハイアットホテルのブランドの一つです。
これが日本では初上陸ということで期待は高まっています。
まずはハイアットプレイスのホテルコンセプトについて、アメリカのオフィシャルウェブサイトの内容を紹介します。
ハイアットプレイスは、スマートにデザインされた最先端技術と近代的環境におけるカジュアルなおもてなしを提供する新しいタイプのホテルです。
この新しいホテルは、仕事とプライベートのバランスをとるためにサービスを自由に選択できることを求める多種多様な人向けに、彼らのライフスタイルにあわせるように設計されています。
新浦安に日本初で開業するハイアットプレイスはどんなコンセプトになるのでしょうか。
海外のハイアットプレイスを検証!
まずは海外の事例を見てみます。
ハイアットプレイスでは、セレクトサービスを提供するホテルの業界リーダーであり、24時間365日、好きな時に出来立ての料理とフレッシュな飲み物を提供するサービスを行います。
ハイアットプレイスはフリーWiFiと自由に飲食できるa.m. Kitchen Skilleでの朝食 を提供します。このサービスはビジネス客には大変人気であり、またオープンスペースでの食事ができるため、リラックスしたり人々の交流にもつながっています。
広い部屋ではゲストは身体を伸ばして休むことができ、ハイアットグランドベッドで休むことができます。
米国ではすでに240以上のハイアットプレイスが営業しており、今後100以上のハイアットプレイスが世界中に展開されます。
そのうちの1つが日本初のハイアットプレイス新浦安です。
ハイアットプレイスはセレクトサービスを提供するホテルの中で最高のブランドを持つホテルであり、競合他社とは差別化されています。
客層としては、中間からハイエンドの客層が多く、自分達の好きなように過ごせることをホテルに期待している客が多いようです。
長期滞在に最適化されたこれまでの新浦安にはない形のホテルになります。
新浦安のハイアットプレイスはどんなホテルになるのか?
全体像はすでに発表されていますが、それを見てみると、これまで紹介しました米国のオリジナルコンセプトを踏襲していることがわかります。
(出所:以下ハイアットプレイスの記者発表資料より)
入り口はヤシの木で飾られ、南国のリゾートを思わせる新浦安らしい雰囲気になります。
セットバック部分にはゲスト専用のテラスが設置され、テラスからは美しい公園と、その向こうに青い東京湾が一望できそうです。
屋上にできるのはプールなのか、ジャグジーなのかはまだ分かりません。
海外のハイアットプレイスではプールも普通に併設されています。
いま開示されているのは「屋上テラス」とのみ発表されています。
新浦安のハイアットプレイスのコンセプトは以下の三つが掲げられています。
- シンプル・ゾーニング
- リゾート・スケープ
- オールデイ・ファザード
このコンセプトを実現する為に建物の配置はこのようになっており、近隣にも配慮しているとのことです。
建物、ホテルのスペックは以下の通りです。
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地面積10,240平米
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延べ床面積 21000平米
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構造 地上10階、地下1階
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客室数365室
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駐車場 140台
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付帯施設 飲料施設、フィットネス、キッズコーナー、屋上テラス
ホテル設備として、飲食施設や会議室、フィットネス施設などを備え、1泊(1室)の平均価格は2万円台後半を想定しており、TDRで1日を過ごす来園者を主顧客とするため、ルームサービスなどは用意せず、飲食施設を24時間化して対応する計画です。
「地域共生型」と考える大きな理由として、近隣住民も使えるハイエンドレストランも設置される予定があります。これはレストラン不足の新浦安にはとてもありがたい施設ですね。
鉄板焼きとすしのカウンターを備えたレストランが計画されています。客室には大きいサイズのソファや無料WiFi を用意する予定です。
浦安の継続的発展へのハイアットプレイスの与える影響
単にディズニー客の寝泊まり宿からの脱却が、浦安のさらなる発展には不可欠です。
ディズニー以外にも浦安で時間を過ごしたいと思わせる仕掛けと、そのためのアコモデーションを用意する必要があります。
この新浦安のハイアットプレイスは、新浦安における長期滞在型のニーズにも応えるホテルとなり、新浦安の新しい発展に寄与するホテルになることが期待されます。
了徳寺とアートグレイスの間の敷地では冒頭のとおり、躯体の建設が始まっています。
開業は2019年の夏になります。
このホテルは、浦安にとって前向きな開発案件となると考えています。ハイアットプレイスと東京ベイ東急ホテルの開業ちより、新浦安におけるホテルのあり方が変わります。
最近の新浦安内のホテルは地域住民も使えるレストランはなく、単に寝泊まりする場所として設計されています。ラジェントホテル、セレブレーションホテル、エミオン二号館、コンフォートスイーツホテル、全てそうでした。
観光消費というのは寝泊まりをして、そこで飲食し、お土産を買うことで、非宿泊の消費の2倍以上の地域内経済効果をもたらします。
地域内のGDPや税収は基本的には人口に比例しますが、これからの日本は人口減少というマクロで、浦安はほとんど新たな人口を受け入れる場所もありません。
そんな中で外部来訪者が増えることは人口増加に匹敵する経済効果をもたらす可能性を持ちます。
地元経済圏外から5〜8人の来客で、人口1人増えたような経済効果と言われています。
最近の新浦安のホテルではディズニーに行って、ホテルは単に寝る場所、そのまま浦安を離れるという形で、せっかくの綺麗な浦安の海や、浦安の元町下町情緒を体感頂く機会がほとんどありません。
これでは浦安の価値も高まらないし、浦安ファンも増えません。
もしホテルのレストランが地域住民も使える形になると利便性も高まり、また地域の集いの場になります。これは地域の魅力を高め、資産価値を上昇させる効果もあります。
ハイアットプレイスは地域との共生を大切にするホテル運営になってもらえたらと期待が高まります。