スイスの経済学者の講演で、人間の行動に関する大変興味深いスピーチがありました。

人を最も突き動かすのは何か?

お金なのか?名声なのか?自分の利益なのか?

そこに興味を持った学者さんのリサーチをご紹介する講演でした。

 

まず、この世の中では、7社のうち1社は何らかの不正を働いている可能性があるといわれているそうです。

一方で、逆の見方をすれば、7社のうち6社は正しい行いをし、社会の為に価値を生み出そうと懸命に努力をしているということです。

アダムスミスは、人間はすべて自分の利益の為に行動しても「神の見えざる手」により、社会はうまく回ると説きました。競争の原理が働き、利己的な行動を取っていても構わないと考えた訳です。

しかし、果たして人間は本当に利己的な生き物なのでしょうか?

そう考えたこの学者さんは次のような実験をしました。

人間の本質を見る実験

被験者に5フランを渡します。

そしてコイントスを4回やってもらい、表が一回出るたびに20フランがもらえるという実験です。

ただし、誰も見ていない部屋で、自己申告をするというルールです。

誰も見ていないのです。

統計学的には、以下のような正規分布になるはずですし、回数を無限にすれば必ずこの形になります。

もしも人々が自己の利益だけを考えるのであれば、きっと4回出たと申告する人で占められるはずです。

では、街を歩く一般の人々に対し、この実験をした結果がこちらです。もちろん目的は隠して、完全匿名での実験です。

出所: TED

確かに正規分布ではなくなりました。

しかし、誰も見ておらず自己申告です。本当に四回の人もいますし、そうでない人もいます。

絶対にバレない環境であるにもかかわらず7割近い人々が、4回ではない数を答えているのです。

これが何を意味しているのか?

人間はお金では買えないものに本能的に大きな価値を感じているということです。

正しい人間でありたい、ということに価値観を置いているという証拠です。

人間について性悪説と性善説の2つがありますが、これを見てやはり性善説が正しいと信じれるようになりました。

この学者のサーベイによると、人はその良心から、嘘をついて得たお金に対して感じる価値は25%以上も低く感じ、さらに良心の呵責に苦しむことを考えると正しく生きることを選択すると結論づけています。

殺伐とした社会、淡白な社会になったと言われることもある現代社会ですが、このようなスピーチを聞くととても勇気づけられます。

浦安を見れば、損得抜きで地域の子どもたちや地域の安全のためにPTAやお父さんの会、通学路の交通安全など、様々なボランティア活動に励む人達がたくさんいます。

全国の一般的な平均よりもその割合は多いかもしれません。

浦安市がアーバンリゾートシティを目指すことはもちろん浦安にとって最重要課題であることは間違いありませんが、もっと大切なことがありました。

人として正しく生き、助けあい、支えあい、心豊かな地域として共存共栄していくことは、それ以上に大切だと感じた心温まるプレゼンテーションでした。