来年5月の開業に向けて、工事がどんどん進む東京ベイ東急ホテルの現場です。

建物はゴールドマンサックスが保有するため、彼らの資金が拠出されています。今回はゴールドマンサックスとはどんな企業集団なのか、ゴールドマンサックスが投資を行うことの浦安への意味について考えてみたいと思います。

 

8/8の建設状況

すでに18階+屋上の機器収納建屋まで鉄骨は組み上がりました。

下層階ではすでにお部屋の内装も出来上がりつつあります。公式ページでもお部屋の様子が公開されています。

アネックスの海側の窓も取り付けられ、内装工事に入っています。

屋上に空調やエレベーターの機械が納められる建屋ができています。

エレベーターは二箇所になるように見えます。(建屋の両端に巻上げ機が見えます)

12階まで窓がはめられました。

このホテルのファシリティについては以下の通り発表されていますが、詳細はまだ分かっていません。

参考記事:東京ベイ東急ホテルの施設概要

市民や近隣住民の方々にも有益な施設となることを願っています。

さて、そんな東京ベイ東急ホテルですが、東急ホテルはあくまでオペレーターであり、巨額の建設費と資産保有は、米国の投資銀行であるゴールドマンサックス社が保有をしています。(正確には劣後ローン等メザニン拠出かもしれません)

 

ゴールドマンサックスとはどんな企業なのか?

ゴールドマンサックスは世界最高峰の投資銀行、すなわち日本でいう証券会社であり、元々は株式や社債の引き受けからはじまり、企業買収(M&A)や株・為替のトレーディング、そして昨今では自己資本やファンドを使った投資も手がけるようになりました。

ゴールドマンサックスからはアメリカ政府の財務長官等の政府要職も排出しており、サブプライム問題でリーマンが倒産した時も、ゴールドマンサックスはその先見性から無傷でした。

新卒でゴールドマンサックスに入った社員は2週間足らずの研修の後はいきなり実践投入です。

当然のように土日も毎週仕事で、平日も9時から5時(もちろん朝の)まで当たり前のように毎日仕事です。休みたいという気持ちがあると鬱になるので、だんだんそのような感情はすて、仕事マシーンとならないと生きていけません。逆に言えばゴールドマンで働くことで、若いうちから強靭な精神力と経験を養うことができます。

大学を出て、一ヶ月後には大手企業の社長にプレゼンをしている(させられる)ということも当たり前で、そのプレッシャーに耐えられない社員は会社を去っていきます。

その仕組みによりゴールドマンサックスは常に鍛え抜かれた組織であり続けます。

自己資本投資では、大阪のユニバーサルスタジオジャパン(USJ)や三洋電気への投資などを行い、大きな利益を上げています。

USJでは2000年初頭に三セクの放漫経営や管理ミスにより、潰れる寸前にまで来場者も収入も落ち込みました。そんな時に米国ユニバーサルはゴールドマンサックスに支援を依頼し、その結果救済に向かったのがゴールドマンサックスの日本チームでした。

単なる資金拠出に留まらず、マーケティング戦略の立案から内部管理、ハリウッドドリーム・ザ・ライド等アトラクションの企画、再上場など、全ての経営戦略に携わり、USJ再建に貢献したのもゴールドマンサックスでした。

ゴールドマンサックスの支援がなければ、今のUSJはなかったかもしれません。

ゴールドマンサックスの投資は、投資対象の本質的な価値を見抜き、そのアップサイドを評価することで投資の意思決定を行います。

USJについても、確かに当時の落ち込みは凄まじかったのですが、地域のポテンシャルやパークのポテンシャルは十分にあり、単に市による放漫経営とビジネスへの理解の低さによるものだと考えました。

正しく経営し、そのポテンシャルを最大化すればこのパークの成長性は極めて有望という判断を行い、ゴールドマンサックスは投資を行いました。

そして実際に投資時点の何倍もの価値に、ゴールドマンサックスのチームによるほんの数年間の経営改善によってUSJは達成したようです。

 

ゴールドマンサックスが投資を行うことの意味と浦安の未来像

このようにゴールドマンサックスは綿密な計算と多様な全世界の投資経験に基づいて、投資の意思決定を行います。

投資委員会では想定されるビジネスケースのみならず、ダウンサイドが発生した場合のシミュレーションや、想定されるリスクの洗い出しとそれに対する万全の対応策を説明しきらなければ承認を得ることはできません。

世界中全ての案件が現地の投資委員会の後に、ニューヨーク本社の投資委員会を通す必要があり、生半可な調査では通すことはできないのです。

逆に言えば、ゴールドマンサックスが投資を決めたということは、将来のあらゆるリスクを想定した上でも十分な成長性が見込めるということの証左でもあります。

そんなゴールドマンサックスが投資を行なっているのが、この新浦安日の出地区の東京ベイ東急ホテルの建物であるわけです。

それ以外にもゴールドマンサックスは新浦安駅前のオリエンタルホテルにも投資を行っています。

このような観点からも新浦安地区の不動産価値は引き続き高いポテンシャルを持っている可能性が高いと考えられます。

あとはこのポテンシャルを如何に効果的に、早く実現させるか?、ということに尽きるでしょう。

浦安三番瀬と地域活性化への活用

浦安・未来創造物語

幸いにして、浦安市には潤沢な財源とまだまだ開発可能な土地があります。

実現するかしないかは、私達のやる気と熱意に依拠すると言えます。

我が街浦安のさらなる発展のために市民と行政、民間企業が手を取り合って物事を推進していくことが肝要です。