浦安にとっての自然災害に関するリスクは様々ありますが、もっとも確率が高いリスクは間違いなく台風等に伴う高潮被害です。

早ければ来年の台風シーズンにも実際に被害が起こる可能性があり、いま行政で取られている対策について調べてみたいと思います。

 

浦安にそっくりな地勢特徴を持つ芦屋市での高潮被害

2018年の関西台風での高潮被害は甚大なものでした。

出所:朝日新聞

床下浸水も発生し、芦屋市ではハザードマップの全面見直しをすることになりました。

 

矢崎県議からの県への質問

2018年6月時点の千葉県議会でのやり取りです。浦安から現状唯一の矢崎県議による申し入れに、この高潮対策関連の質問が織り込まれています。

市川市との市境へと続く日の出地先、入船地先の護岸は三番瀬に臨む護岸であり、これについて質問をさせていただきます。

 こちらの護岸は埋め立て造成時に築造された護岸で、築造後、かなりの年月がたったことで、護岸の老朽化が著しいものがあると思われます。また、東日本大震災時にも被害を受けております。近隣住民の方々は、護岸の老朽化がどのようになっているのか、大変心配をされております。

 そこでお伺いをさせていただきます。浦安市入船地先及び日の出地先における護岸の老朽化対策の見通しはどうか。

 

千葉県からの対応策に関する回答

それに対し、千葉県の担当課きらは以下の答弁がなされています。

浦安市入船地先及び日の出地先における護岸の老朽化対策についての御質問でございます。三番瀬に面する浦安海岸の護岸は、千葉県企業庁の浦安地区第一期及び第二埋立事業により築造されたもので、入船地先の護岸0.7キロメートルは昭和46年に、日の出地先の護岸1.8キロメートルは昭和52年から53年にかけて整備されたものでございます。これらの護岸につきましては、40年以上が経過し老朽化している箇所があることから、平成29年度から護岸の点検に着手したところでございます。今後はこの点検結果を踏まえ護岸の健全度評価を行い、必要な対策を検討してまいります。

以上の通り2018年頭から千葉県でも浦安の三番瀬護岸のリスクを認識しており、調査に入っております。

✳︎ 以前の記事にて2018年後半に浦安市議の申し入れにより調査を開始したという表現でレポートしましたが、実際は2018年頭には、すでに県によって取り組みが始まっていました。訂正します。

三番瀬の護岸対策は老朽化やそもそもの設計が海岸用ではないというクリティカルな状況です。

今年の選挙でも、この問題に対し、単なるパフォーマンスでのマニュフェストではなく、実際にどうやって解決に導くのかのプロセスやこれまでの取り組み実績を示して提示してくれる議員が必要でしょう。