体調を壊ししばらく寝込んでおりましたが、そんな中でもお世話になったのが病院です。





病院は英語でHospital.

一方でサービス業に求められるものがHospitalityです。

英語はもともとラテン語から派生した言葉ですから、きっとこの二つは関係があるに違いない!

ということで調べてみました。辞書に語源はのっていますので調べたところ・・2つの言葉の語源は

hospes(客人の保護者)

という同じ語源でした。

そして、調べてみればこのように書いてあります。

サービスの語源はラテン語のservus(奴隷)です。この言葉から派生して、英語のslave(奴隷)、servant(召使い)、service(奉仕)という言葉が生まれました。

これに対して、ホスピタリティという言葉は、ラテン語のhospes(客人の保護者)から派生しました。昔、旅に出かけるのは、だいたい巡礼の旅でした。旅人が巡礼の旅の途中で、空腹やのどの渇きを覚えたり、疲労や病気を患った時に、現地の人たちが旅人に愛の手を差し伸べたことに由来しています。

ですから、ホスピタリティというのは、疲れた旅人に対して、飲食のもてなしをしたり、看護を施したり、宿泊施設の提供をしたことにはじまります。これがホスピタリティの語源のはじまりです。

これらの事実からもわかるように、ヒト、モノ、施設の提供者(ホスト)がその利用者(ゲスト)に喜びや感動を与え、ゲストの喜ぶ姿を見て、自分たち(ホスト)も喜ぶというのがホスピタリティの精神です。

サービス ホスピタリティ
   語   源 ラテン語の servus(奴隷) ラテン語の hospes (客人の保護者)
   お客さまとの関係 上下の関係 対等の関係
   お客さまの立場 目上の人 パートナーとしての位置づけ
   求められるもの 効率と生産性、マニュアル化 精神性と倫理性、多様化
   ゲストとホストの関係 依存関係 共利共生

そうは言っても資本主義社会の中では無償での価値の一方的な提供は成立しませんので、サービス提供に対して、お客さまからは対価(お金)をもらっているわけです。

客室乗務員と乗客の関係はあくまで対価(運賃)に対して機内サービスを提供しているのであり、ましてやそこに人間関係の上下関係などありません。あくまで対等な人間関係の中で、お互いを思いやりながら、乗務員はサービスを提供し、お客はサービスを受けるべきです。

それを何を勘違いしたのか、ビジネスクラスやアップグレードでファーストにのったくらいで偉そうにえばり散らしている人を見ると、本当に残念な気持ちになります。

なので、わたくしはサービスという言葉はやむを得ず使ってはおりますが、やはり「ホスピタリティ」という言葉の重みを大切にしたいと考えています。

さて、そんなホスピタリティと同じ語源を持ったホスピタル=病院ですが、ここでも当然「ホスピタリティ」の精神が根付いていなければなりません。それが如実にわかる2つの事例を紹介します。

某大病院にて(片頭痛が治らなかった時)

(診察まで3時間待たされて)

医者「どうしました?」

私「しばらく変な頭痛が続いているのですが、一向に治りません」

医者「まあ、頭痛はよくあるので少し片頭痛の薬出すので様子みましょうか」

私「薬は頂きたいのですが、そもそも脳の異常がないかとか、検査とかしたいのですが」

医者「ご希望なら予約しますが、(PCみながら)早くても2週間後ですね」

私「そうですか、でも不安なので予約をお願いします・・・」

呼吸器の専門医にて(咳が治らなった時)

(待合室に座っていると)

看護婦「咳、つらいでしょう・・、奥にベッドがあるのでこちらで横になって休んでお待ちください」

私「(心の声)頼んでいないのになんてやさしい心遣いなんだろう・・」

看護婦「この後ちゃんといくつかの検査をして原因を考えますからね」

医者「どんな症状だったのかな?」

私「高熱が出て、それが治まったら今度は咳がひどくて夜もほとんど眠れません」

医者「じゃあ、まずレントゲンとるね。そのあと、呼吸の速度を検査してみるからね」

(まずレントゲンを撮り、そのあと呼吸の検査を終えた後に・・)

医者「完全に肺炎になってるよ。マイクロプラズマかもしれないから、15分で出る検査やってみよう」

(15分後)

医者「マイクロばっちり出てたよ。まずは咳が辛そうだから、点滴で喘息の薬を入れて、その後診察しようね」

(1時間の点滴)

医者「肺炎はちょっと辛いけど、原因がばっちり分かったからもう大丈夫。ちゃんとばっちり効く薬を出すからね。ゆっくり休めば1週間もしないで治るからね」

私「安心しました。ありがとうございました。」

2人の医者の違い

いうまでもないですが、私は当然後者の病院の先生や看護婦さん(おそらくご夫婦)にとても感謝をしました。

大病院の医者は確かに忙しいのだと思いますが、流れ作業的になってしまい、患者を一人一人見る余裕がなくなってしまっているのでしょう。大勢の中の1人に過ぎない、そんな感覚でしょう。

接客が忙しくなった時に、「私は忙しいんだ!」というのを前面に出している人がたまにいますが、同じものを感じます。

逆に、後者の病院では患者の不安な気持ち、つらい気持ちに寄り添うことから始まります。

医者と患者、の前に、人対人の関係から入り、その後プロとして患者の病気の原因究明に入ります。

藪医者、名医などという言葉がありますが、これらを分けるのは私は医者としての技術の影響はそれほどでもなく(それも少しは関係しているとは思いますが)、このホスピタリティの気持ちを持った医者かどうか、にかかっているのではないかと考えます。




現代医学では、結局はあらゆる可能性を現代技術を使って検査を行い、病状を確認し、正しい病名を判断します。そして病名が分かれば、対処法はおのずと決まってきます。

ですから、むしろ患者の立場と気持ちに寄り添って、原因を究明するその姿勢こそが医者の本当の力ではないかと思うんです。

まさに医者も人間力が問われる時代であるといえるのではないでしょうか。

顧客満足、ホスピタリティを軸に人の心の動きを読み解き、対応していく人間力は、どんな分野においてもとても大切な概念であると私が考えている所以です。