2017/6は浦安市議会の定例会の開催月であり、内田新市長の定例会デビューでした。

どれだけの市民が議会の内容を見ているのかは分かりませんが、要点のご紹介も含めて、議会を見ていて感じたことを書きたいと思います。



内田新市長への議会からの評価は高い

内田市長は冒頭の所信表明で、「継続と刷新」の元で前政権時代に行われた効果不透明な意思決定である野菜工事の廃止、婚活事業の廃止、シティプロモーションの全面的見直し、音楽ホールの経緯の見直し及び今後の方針見直しを表明されました。

(詳しくは 「内田新市長の新市政と事業仕訳の内容が公表!」 をご参照ください)

各会派からのコメントとして、新市長の見直し方針、すなわちPDCAを行なった結果、明らかな失策であるものを認め、やめることを決断したことについて評価するコメントが多かった印象です。

障害者雇用の場所として整備される予定であった野菜工場については10億円超の巨額税金を投じて新設する計画のものであり、前市長の意を汲む岡野さんがもし市長になっていればそのまま継続されたであろうものです。

しかし、内田市長の答弁によると、そもそも市内の障害者雇用の募集数に対してまだ定員が満たないところも多数あり、新たな場所を作る必要性はないという真実が報告されました。

正確には238の仕事数に対して144名の利用ということでまだまだ就労機会は十分にあるという答弁で、新たに作る必要は全くなさそうです。本当に無駄な税金投入が内田市長のおかげで阻止されることになり、市民としては良かったと感じます。

婚活事業についても今まではカップル成約率が高く成功だ!と前政権時代は評価されていたものですが、今回内田市長の調査により、その後結婚に至った人は数組だそうです。

婚活事業は少子化対策であり、結婚に至らねば意味はありません。これでは税金で「合コン」の補助をしてあげたと言われても仕方ありません。

あらためて、政権は最大でも三期以内に交代すべきものであると感じた事例です。自民党の内規もそのような歴史的な経験則から生まれているのでしょう。



 

一方で不可解な答弁も

西山市議のシティプロモーションと音楽ホールに関する質問に対する市の職員さんの回答は、奥歯に物が詰まったような答弁でした。

西山市議は、

①シティプロモーションの検証結果(「浦安、もう1つのテーマパーク」の内容を市にぶつけた)

②音楽ホールの土地取引についての検証をすべき

という質問をされました。

これに対して市の答弁は以下の通りです。

公募で博報堂を選定し、1億円を支払った。プロの観点から、プロによるプロモーションを行なった、との説明がなされた。

=>これは経緯の説明であり、その評価については答えがありませんでした。他の事案のように失敗だったと明言し、今後に活かしていただきたかったと思います(この点について、西山市議が市に対して依頼)

音楽ホールについては賃貸の経緯の検証委員会を設置すること、そして肝心の土地の取引については検証が行われないことが表明されました。

=>西山市議からは、検証委員会が市の内部者(=当時の担当者)であり、検証の有効性が疑問であること、そして土地の取引が一番の問題なのでそこを検証して欲しいという要望がありましたが、市から回答はありませんでした。

側から見ている市民としては西山市議の発言は「ご尤も」と感じたのですが、何か複雑な要素が絡んでいそうです。

今後、市政のチェック機能である市議会がしっかりと前政権時代の政策も含めて、市民に見えなかったところを透明性を持って究明、開示頂きたいと思います。



議会での議論はすぐに要旨を公開すべき

今の市議会の情報公開は、ライブ動画、数日後にノーカット動画配信、そして数ヶ月後に全文が公開されます。

しかしこれでは特にサラリーマン世帯が多い浦安市においてはほとんど読まれることは難しいでしょう。

市議会後は市としてすぐにサマリー・要旨を市民に提供してもらえたらと思いました。

全文開示は確かに恣意性がなく、要旨を作ると恣意性も生まれかねないため、難しい部分はありますが、そこは市長のご判断で公明正大な議会要旨を公表して頂きたいと、市民としては考えます。

「市民が主役」の浦安市になるためには、正しい判断をするための速やかな情報提供が不可欠です。

内田市長の新しい浦安市の市政運営に期待が高まります。