陳列棚が空っぽに!

夜20時以降に新浦安日の出地区のファミリーマートに行くと、とんでもない事態になっています。




おにぎりやサンドイッチはもちろん品切れ、そのためカップヌードルもほぼ品切れとなっています。

その後お菓子も品切れ。

これは、ホテル客の食事場所がホテル内、そして近隣にもないことが理由です。

隣に300室近いホテルがありますが、このホテルは低コストで作られたため、厨房やレストランの設備がありません。

シンプルに寝るだけのホテルなのです。

その結果、食を求めてホテル客が隣のファミリーマートに殺到し、20時以降は空っぽになってしまいます。

ディズニー客はディズニーで夕食を食べてくる、という想定でホテルが作られていますが、最近のディズニーは混みすぎていてまともにご飯を食べられる場所の確保が非常に難しいのです。さらにバジェットホテルユーザーのお客さんは、すこしでも節約したいと考えるため、本当はファミレスのような場所でリーズナブルにご飯を食べたいのでしょう。しかし、シンボルロード沿いには小規模で、喫煙可の高めのレストランしかなく、その他はコンビニしかない為に、このような状況になっていると考えられます。

エミオンスクエア、ホテルIbis、コンフォートスイーツなど、レストラン無しホテルが続々と開業するため、新浦安のこの需給のズレはますます酷くなると思われます。

この事象は2つの観点で浦安にとって望ましくありません。

まず、市外からのお客さまをおもてなしするにあたり、「夕食もまともに食べられない街」というネガティヴ印象を来訪者に与えてしまう点です。

これからの浦安の成長ドライバーのひとつは観光だと考えています。国家戦略においても観光は重要です。

日本全体も観光産業を育てる強い方針があり、浦安はその波に乗らなければなりません。そのミッションを前にして、せっかく浦安に来て頂いたお客様を食事難民化させてしまうのは宜しくありません。

2つ目は機会損失で、せっかくの市内消費拡大、市内経済拡大のチャンスを、逃していることです。





 

日の出地区に必要なインフラ整備

これらの問題を本質的に解決するには、ビジネスとしてしっかり成立する飲食施設を近隣に作ることです。

ビジネスとして成立させるには、近隣住民の基礎需要は不可欠で、その上に観光客需要をのせる集客が必要です。

これまでその適地として考えていたのは、三番瀬学習施設幼稚の活用です。大和ハウスホテルからも徒歩5分の距離です。
広さで言えば大体30メートル四方といったぐらいの面積です。

中途半端な規模感の施設を作るよりは、市民の憩いの場にもなるような活用の仕方はあり得ると考えます。

例えば、富山では民間への指定管理者制度を活用し、「世界一美しいスタバ」が設置されています。

二階建ての建物とし、一階にはランニングの途中で休憩したり、アフタヌーンコーヒーができるカフェを配置し、二階には夜まで三番瀬の夜景を見ながら食事が楽しめるステーキハウスを誘致することも、制度設計次第では可能でしょう。実際に千葉市はそれをうまく実現させているわけですから。

美しい三番瀬を見ながら家族との大切な時間を過ごしていれば、自ずと心で感じ、浦安の海を大切にしようという気持ちが芽生えてくるはずです。

この場所は観光客をおもてなしするにも最高のロケーションであり、夕食難民の多い新浦安地区のホテル利用者に貴重な存在のレストランになるはずです。

PFIではその設計次第で、民間に事業リスクをとってもらうことで、浦安市としてはノーリスクまたはローリスクで賃貸料を得ることもできます。

プロフィットシェアリングの仕組みを入れて稼ぐ浦安の実現に活用できる場所でもあります。

既にこれらの取り組みは、上記の富山市に限らず日本中で行われている。

近場で言えば、千葉市の千葉みなとの公園内のレストランです。

なんとか早急にこの問題を解決するためにも、市内の土地の活用ができたらと思う次第です。

本当にこのまま海辺の一等地に、小さな「集会場」を作ることが、浦安市の未来にとって正しいことなのか、市民全員で考えても良いのではないかと思います。