エアーズガーデン新浦安の竣工

サンゴルフの跡地に、エアーズガーデン新浦安という222戸のマンションが出来ています。

新しい浦安の物件とし、その建設をずっと見てきました。




総戸数222戸のうち、170戸が売れたようで、残り50戸のラストスパートです。不動産業界では築後1年が経つと、新築という表現が使えなくなります。タイムリミットがあるため、販売側も今は気合を入れているところかと思います。

すでに住んでいる方もいらっしゃるので、当マンションの資産価値云々という話しはさておき、当マンションが浦安にもたらす効果について考えました。

まず価格面ですが、軒並み日本中の新築分譲価格が暴騰する中で、消費者が手の届きやすいギリギリの価格に抑えるための企業努力はひしひしと伝わってきます。

戸数をギリギリまで最大化して一戸あたりの価格を下げたり、共用施設の無駄なものはやめて効率化しています。

東日本、そして熊本と震災が続き、復興のために大量の人が投入される中、さらにオリンピックで建設の現場職人が圧倒的に不足しています。特に鳶職と鉄筋工が不足しており、それが大幅なコスト増になって跳ね返ってきているそうですね。

不動産経済研究所によれば、2016年の新築供給戸数は3万5772戸。ピークだった2000年の9万5635戸の半分どころか、4割弱にまで沈み込んでいます。

(出展:週間ダイヤモンド社記事)

一方で、中古の成約戸数は上昇を続け、16年には3万7189戸を記録したそうです(東日本不動産流通機構調べ)。新築の供給戸数を中古の成約戸数が抜き去るという逆転が起こっています。

これは新築マンションの価格が高騰し過ぎたため、購買層の手が届かない異常な金額レベルに達しているからです。金融が緩んでいて低金利でも、物件が高すぎては当然消費は促進されません。



エアーズガーデン新浦安が浦安に与える影響

エアーズガーデンは高いと言われていますが、それは震災前の過去と比べれば確かに高いという話であって、今の不動産マーケットで比較して議論する必要があります。時間は戻りません。

また、新築の値上がりは中古価格の上昇にも繋がり、すなわち、周辺物件の資産価値向上にも貢献していることを忘れてはいけません。

スターツのクオンが7000万円から1億超、その隣の戸建も全て一億円超であるということからすればエアーズガーデン新浦安の値段は努力の賜物です。

そしてなにより、エアーズガーデン新浦安も、浦安の新しい仲間です。

浦安の大きな課題の一つは若い人達の新たな流入と人口構成の若返りの仕組みです。

都心ではさらにプラス1000〜2000万という現状の中で、こうした企業努力によって価格を抑えた新築マンションが浦安に供給されることで、都心集中型の現代の日本の人口動態において、浦安への回帰のきっかけにできるかもしれません。

もしくは、リタイア後は広い戸建も要らないので、こういった70平米前後のマンションに移り住むシニアの方々の動きもあり、エアーズガーデンのようなマンションはそういった目的にも適しています。

そしてそのシニアの方々が2人で住んでいた広めの家に、市外から新たな若者が子連れで3〜5人家族で浦安に移住してくれます。それによって人口ピラミッドが常に若返りが図られるという効果もありえます。

京葉線の容量問題は更に深刻さを増すため、早期の複々線化が求められるわけですが、こうした大規模マンションの建設により若者を呼び込む仕組みができることは浦安にとっては重要な出来事ではないでしょうか。